- 1 アップルシナモンパウンドを作る!(時間目安:材料仕込む1時間+焼く約40分)
- 2 材料
- 3 調理工程
- 4 まとめ
アップルシナモンパウンドを作る!(時間目安:材料仕込む1時間+焼く約40分)
このエントリでは、先日(2019/11/04)に取り組んだアップルシナモンパウンドケーキのレシピ(以降、本レシピと称します)をお届けします。
レシピギャラリー
本レシピですが、私がトライアンドエラーをしながら、時短であること&美味であることを追い求め、それなりの最適化をしてきたものになります。
世の中一般的なレシピとはちょっと違った、変わった点がありますが、美味しさとそれなりの時短性は、身近な範囲でありますが(職場や知人友人家族の範囲)、実証済みのものです。
また、このエントリの執筆にあたり、読んだ方にとって、なるべく再現性が高くなるように写真を多く交えて、各工程を解説するよう心がけております。
最近、巷でしばしば耳にする「見えない家事」ならぬ、「見えない工程」となるような細かい点について、私なりの解釈と説明を加えたつもりです。
それではレシピと調理工程の紹介と参りましょう!
材料
紙パウンドケーキ型約8個分の材料です。
使用する紙パウンドケーキ型ですが、冨澤商店で扱っているものです。差し入れやプレゼント用にケーキを作る際に大変便利なサイズになっており、実にオススメです。
材料 | 分量 |
---|---|
卵 | 2個 |
粉(全粒粉+薄力粉) | 180g(全粒粉80g + 薄力粉100g) |
ベーキングパウダー | 1袋(パイオニア) |
無塩バター | 100g |
りんごペースト | 120g |
はちみつ | 140g |
白砂糖 | 40g |
シナモンパウダー | 小さじ半分 |
ブランデー | 30ml |
クルミ | 50g |
材料のポイント
上記の材料構成の最大のポイントですが、「白砂糖を減らして、代わりにはちみつを多く使う」点にあります。
はちみつをふんだんに使うことで、自然な甘さと独特のしっとりとした食感を実現することができました。
りんごペーストについて
上記りんごペーストは、市販のりんごジャムで代用することも可能ですが、別エントリで紹介予定なのですが、皮ごとすりおろして作るりんごペーストがオススメです。
皮ごとすりおろして煮詰めると、爽やかな酸味と鮮やかな紅色を帯びて、実に食欲を刺激する仕上がりとなります。
別エントリで紹介する予定ですので、そちらも是非お試しいただければと思います。
調理工程
(1) バターを湯せんで溶かす
100gの無塩バターを、湯せんで溶かします。
湯せんですが、私の場合、沸騰するかしないかぐらいに温めた湯の上にステンレスボウルを浮かべ、そこに無塩バターを投入しています。
バターが溶けるまでの時間を有効活用すべく、続いて粉の準備に入ります。
(2) 薄力粉と全粒粉をはかり取る
デジタルはかりを使って、薄力粉を100g はかり取ります。
続いて、薄力粉の上に全粒粉を80g投入します。
デジタルはかりの数字が、100g ⇒ 180g になるまで全粒粉を上から注ぎます。
そうしたら、スプーンを使って、薄力粉と全粒粉をよく混ぜ合わせます。
粉の表面と底を攪拌するように、まんべんなく混ぜていきます。底にたまった薄力粉を表面にすくい上げるようにすると良いでしょう。
混ぜ終えたところです。
溶けたバターを粉を先に混ぜ合わせる(フラワー・バッター法)
今回は、バターと粉を先に混ぜると言うフラワー・バッター法を採用します。
フラワー・バッター法の良いところは、
- 粉がダマにならず、
- グルテンも出来にくく
- すぐに混ざる
という3点です。
時短という点では、大変すぐれたアプローチです。
溶けたバターの上に粉を注ぐ
粉の準備が出来たら、溶けたバターの様子を確認しましょう。
以下のように、バター全体が溶けていたらOKです。
それでは、溶けたバターの上に、先ほど混ぜた粉(薄力粉+全粒粉)を注いでいきましょう。
視覚的には、こんな感じになります。
写真に写っているのは、シリコン製のへらです。
へらを使ってバターと粉を良く混ぜる
それでは、ヘラを使ってバターと粉を混ぜて行きましょう。
初めて実践される方は驚くかもしれませんが、実にサックリとバターと粉が混ざってくれます。
ふるいにかけなくても、ダマにならず、すぐに混ざってくれるのです。これは大助かりです!
バターと粉を混ぜ始めたころは、視覚的には以下のようになります。
溶けたバターに、粉がすぐになじんでいる様子が確認できます。
ヘラでかき混ぜると、1分もしないうちに、ここまで混ざってきます。ダマが全くできていません! これはありがたい!
2,3分もヘラでかき混ぜると、十分に混ざり、このような質感に仕上がります。
ここで、良しとします。
バターと粉が混ざり、生地となりました。
続いて、生地に卵を加えます。
生地に卵を加える
生地に卵を加える際ですが、メレンゲを作る工程は省略し、そのまま、全卵を生地に加えます。
なかなか思い切った時短工程っぷりです。
「え!?本当に大丈夫??」と思う方もおられると思いますが、結論的に大丈夫です。
全卵二個を生地に投入する
生卵を二個割って、中身をそのまま(=白身、黄身に分けず)ボウルに投入します。
ボウルに投入した全卵を、ヘラを使って生地を混ぜて行きます。
卵を混ぜるのなら、泡だて器を使った方が良さそうに思えますが、今回のレシピではヘラを使って混ぜたほうが肩と腕の負担も抑えられることが分かりました。
最初に、ヘラを使って、生地と卵を切っていきます。
ヘラを上下にトントンと叩いて、小さな断片になるようにします。
最初のうちのビジュアルは次のような感じになります。
生地と卵をヘラで切っていくと、卵が生地に絡んで、徐々になじみ始めます。
卵黄のレシチンが、生地の油分と水分を結びつけてゆくからです。
生地と卵が絡んで来たら、今度はヘラを押し付けるような動きも加えて行きましょう。
小さく断片化した生地をヘラで押しつぶすことで、皿に生地と卵がなじんで、混ざっていきます。
生地と卵が次第に混ざってきました。
ヘラでかき混ぜる動きも加えて、仕上げと参ります。
切る・押しつぶす・かき混ぜるの三位一体の動きを繰り返すうちに、卵と生地は一体化していきます。
【写真では分かりにくいですが、泡だて器でかき混ぜる要領の動きをしています】
生地と卵が十分混ざりました。
ここで良しとします。
ヘラでもちゃんと卵と生地が混ざりましたね!
はちみつを加える
生地と卵を混ぜたら、はちみつを加えます。
加えるはちみつの種類は、特に高級なものではなく、スーパーで入手できる一般的なもので良いです。
レシピに沿って、はちみつ140gをボウルに加えます。
デジタルはかりの上にボウルを乗せて、重さを見ながらはちみつを注いでいきます。
はちみつを加えたら、ヘラで混ぜます。
最初は、ヘラで生地とはちみつを切るようにして混ぜます。
生地とはちみつが絡んできました。
このような状態になったら切る動作から、ヘラでかき混ぜる動作に移行しましょう。
1,2分ヘラでかき混ぜると、御覧のように生地とはちみつが十分に混ざり合います。
ブランデーを加える
生地とはちみつが混ざったら、そこにブランデーを30ml注ぎます。
飴色の液体がブランデーです。ほんのりと香ばしく甘い香りが周囲に漂います。
⇒果実酒用のお徳用ブランデー(サントリー、1.8リットル)のものでも差し支えありません。
ブランデーを加えたら、ヘラでかき混ぜます。
生地にはちみつが混ざると、なめらかでサラっとした質感になっているので、ヘラでかき混ぜる動作から入ってOKです。
かき混ぜると1分もしないうちに、ブランデーが生地に馴染んで、混ざり合います。
りんごペーストを加える
続いて、生地にりんごペーストを120g加えます。
今回は、あらかじめ作っておいた、りんごペーストを使います。
皮も含めて丸ごと使っているので、鮮やかな紅色を帯びて、以下意にも美味しそうな期待感を感じさせます。
(りんごペーストの作り方は別エントリでご紹介します)
デジタルはかりの上に、生地の入ったボウルを乗せ、重さを量りながらりんごペーストを120g加えます。
ヘラで生地とりんごペーストをかき混ぜます。
1分もたたずに生地とりんごペーストが混ざりました。
ビジュアル的には以下のようになります。参考になさってください。
白砂糖を加える
続いて、生地に白砂糖を40g加えます。
今回、甘さの主役は、はちみつであり、りんごペースト自体も糖分を多く含むので、控えめな量に抑えています。
白砂糖を加えたら、ヘラでかき混ぜます。
1分もたたずに、砂糖と生地は混ざり合います。
視覚的には、以下の写真のようになります。ご参考になさってください。
いよいよシナモン投入!
それでは、いよいよシナモン投入です。
シナモンは、入れすぎると食感が制御不能になるので、小さじ半分の量を目安に、間違ってドバっと注いでしまわぬように慎重に注いでいきます。
シナモンパウダーの入った瓶を、人差し指でトントンと叩きながら慎重にふりかけて行きます。
トラブルなくシナモンパウダーを無事に加えたら、ヘラでサクサクっと混ぜて行きます。
1分もせずに、シナモンパウダーと生地が十分に混ざりました。
食感を一工夫すべく、クルミを加える
今回は、口にしたときの食感に一工夫を加えるべく、クルミを刻んで混ぜたいと思います。
クルミはケーキにもパンにも合うし、低糖質で健康に良い不飽和脂肪酸をふんだんに含むヘルシーフードですね! そのまま食べてもおいしい! お気に入りの食材の一つです。
今回は、近くのライフで売っていたクルミを使いました。そのまま食べても十分に美味しいです。
小皿を用意して、デジタルはかりの上に乗せます。
そして、約50gのクルミをはかり取ります。
まな板の上にキッチンペーパーを敷いておきます。
そこに、はかり取ったクルミを広げます。
ここで、包丁を使ってクルミを刻みます。
キッチンペーパーの上で刻むので、まな板の汚れを心配せずに作業ができます。
刻んだクルミを持ち運ぶ際にも、キッチンペーパーで包んで運べるので便利ですよ。
キッチンペーパーの上に広げたクルミを、包丁を使って刻んでいきます。
ザクッ、ザクッと心地良い音を立てて、クルミを刻む感触が包丁から伝わってきます。なんか楽しいですね。
包丁の角度や向きを変えながら、入念にクルミを刻んでいきます。無言で集中して刻んでいると、ある種の動的な瞑想ともいうべき状態になります。いいですね、この感覚。精神が整い、研ぎ澄まされてゆくようです。
気が済むまで刻んでいただいて良いかと思います。
クルミの刻み方は、もう個々人の好みを全開で良いかと思います。
ごろっとした食感も良いですし、きめ細かなクルミの食感も素敵ですね。
クルミを刻み終えたら、キッチンペーパーの両端をつまんで、持ち上げて、ボウルに運びます。
下の写真中の白いものが、刻んだクルミを包んだキッチンペーパーです。
キッチンペーパーの包みを、小刻みに揺らして、刻んだクルミを生地の中に注いでいきましょう。
刻んだクルミを全て生地に注いだら、ヘラを使ってかき混ぜます。10秒~20秒で十分混ざることでしょう。
刻んだクルミと生地が混ざりました。
ビジュアルは以下の写真のようになりますので、ご参考になさってください。
ベーキングパウダーを投入する
生地の仕込みも終わった所で、ベーキングパウダーを投入します。
今回使うのは、パイオニア企画のベーキングパウダーです。私が愛用しているものです。
1袋取り出します。
袋の封を切って、ベーキングパウダーを生地に注ぎます。
ドバっと勢いよくふりかけると、煙が上がってしまうので、袋の角をトントンと叩くようにして中身を流し込むと良いでしょう。
ヘラを使って、ベーキングパウダーと生地を良く混ぜ合わせます。
ベーキングパウダーが特定の場所に偏ることがないように、上下に左右に満遍なくかき混ぜてください。
1分ほどかき混ぜれば良いでしょう。
私が加工した際の写真は、以下の通りです。視覚的ご参考になさってください。
紙パウンドケーキ型に生地を流し込む
生地の準備が整ったので、いよいよ紙パウンドケーキ型に流し込んで参りましょう!
今回使うのは、これまた私が愛用しているものですが、冨澤商店で販売している紙パウンドケーキ型です。
このサイズ感と取り回しの良さが、すばらしい逸品です。特に差し入れやプレゼント用に小分けにしたいときにはぴったりです。
オーブンの天板の上に8個並べます。
おたまを使って、生地を紙パウンドケーキ型に流し込みます。
私が使っているのは、このような先がシャープな形状のおたまです。
シャープな形状のおかげで、生地がダラダラっとこぼれる心配が抑えられます。
紙パウンドケーキ型の7分目を目安に、生地を流し込んで行きます。
生地がおたまにくっついて流れにくい時には、小さいスプーンを使うと便利ですよ。
紙パウンドケーキ型へ、生地を流し込みました。
アーモンドスライスで飾り付ける
せっかくなので今回、アーモンドスライスを生地の上に飾りつけることにしました。
こちらもまた、冨澤商店で手に入れたアーモンドスライスです。
アーモンドスライスを乗せていきます。
乗せ方は、個人の好みで良いと思います。
私の場合は、以下のような感じでアーモンドスライスを乗せました。記事表面の面積約3割を覆うくらいでしょうか。
アーモンドスライスを乗せたらいよいよ焼成と参りましょう!
生地をオーブンへ!そして焼成!
オーブンレンジは170度に温めておきます。
アーモンドスライスを乗せた生地を、天板をオーブンレンジへ入れます。
そして、170度で35分間、焼成します。
焼成が終わると、このようにこんがりとおいしそうなきつね色に焼き上がり、生地もしっかり膨らんでいます。
シナモンの香りとはちみつの香りが混ざって、実に食欲を刺激します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本来のパウンドケーキのレシピとは少し違ったやり方に、驚かれた方もいるかもしれません。
調理時間をかなり短縮でき、なおかつ胸やけや胃もたれしない自然な甘さの仕上がりになります。
もちろん、材料構成はそのままに、しっかりとメレンゲを作って、通常の調理法で作っても全く問題ありません(実際に、私も何度も試しています)
時短の最大のポイントは、最初に溶かしたバターと粉を混ぜるというフラワー・バッター法を参考にした工程にあると思います。
ただでさえ忙しい現代人の生活ですので、こうした時短の工夫は大いに私たちを助けてくれます。
また、砂糖の代わりにはちみつを(主に)使うことで、自然な甘さかつしっとりとした食感を実現できています。
今回のレシピの最大の工夫は上記の2点になると思います。
ぜひ、あなたもこのレシピを参考にパウンドケーキ作りにトライしていただければ、きっと豊かな経験値を獲得できると思います!
ここまで読んでいただきありがとうございました!