日本、ついに感染爆発初期フェーズ突入か
日本の最新の新型コロナ感染状況について、100万人あたりの死者数の推移から推測しました。
結論から申しますと、2020/04/10を境に、ついに感染フェーズが切り替わった模様です。
先行する欧米の推移と照らし合わせると、感染爆発初期フェーズに位置している可能性が高そうです。
ということは、これから指数関数的な感染者数・死亡者数の増加に我々日本人は直面することになるかもしれません。
指数関数的な勢いがどれくらいの強さになるか──スペインやイタリア型の急激な傾きになるか、それともドイツやポルトガルなど比較的穏やかな傾きになるか──どのシナリオに移ってゆくのか、事態の推移から目を離せなくなってきました。
先週の日曜日に以下の予測エントリをアップして、1週間経過する前に感染フェーズが進んでしまった模様です。
事態の推移が、予想よりも速くなっています。
最近2週間の死亡者数パターン・欧米の感染爆発直前期と重なる 日本の新型コロナ死者数の最近2週間のパターンと酷似している欧米の時期を探したところ、いずれも感染爆発直前の時期に当てはまる可能性が出てきました。 感染拡大で先行する欧米のパターンを[…]
分析チャート図
まずは、ギャラリービュー(以下)をクリックして、各チャート図をご覧になってください。
日本の新型コロナ死者数の推移:加速度的な死者数増加
欧州疾病予防管理センター(ECDC)が発表する統計データから、日本の死者数の推移(※人口100万人あたり)を計算したものが以下のチャートです。
- 死者数の増え方が、時間の経過とともに加速していることが分かります。
- 特に4月10日を境にして、死者数の増加スピードが明らかに急上昇しています。
- 記憶に新しいように、今週の月曜日から明らかに空気が変わりました。
- 東京都の1日の新規感染者数が200名を突破
- 各地で院内感染が頻発
- 医療現場の物資不足、スタッフの極度の疲労
- 搬送受け入れ不可のケースの続発
- 東京医師会の悲痛な記者会見スピーチ
- 上記以外にも、出来事の枚挙にいとまがありません。
1日の死者数の傾向:4月10日を境に急上昇
1日の死者数の傾向も見てみましょう。直近1週間の死者数から、1日の平均死者数を求めたものです。
- 3月中旬~4月中旬まで、なんとか踏みとどまっているかのように見えたが・・・
- 4月10日を境に、一気に1日の死者数が増え始めた。
- 日本の救命率(=退院できた人数/(無くなった人数+退院できた人数))が、悪化し始めた。
- 医療崩壊の進行を表している可能性(別エントリで解説予定)
この2~3日、1日の死者数は15~20名で推移しています。
重症患者数が急増していることが分かります。
人工呼吸器、ICU、人工心肺の残りが少なくなっていることが、報じられています。
医療資源の枯渇は時間の問題であり、先行する欧米の感染フェーズを追いかける流れは、今のところほぼ決定的ではないかと思います。
欧米を追いかける日本の新型コロナ感染状況
現在の日本の死亡者数の推移と、先行する欧米先進国においてパターンが最も類似している時期を探し出して、重ね合わせたチャートがこちらです。
- 日本の現状は、欧米の感染フェーズの推移を照らし合わせると、感染爆発初期フェーズにある可能性が高い。
- スペイン、イタリア、ベルギーのようなハイペースのシナリオになるか、ドイツやポルトガルのような比較的穏やかなペースのシナリオになるか、今後1週間前後で明らかになるのではないか?